紫微斗数を徹底解説!紫微斗数とは?
紫微斗数(しびとすう)は、中国発祥の占術の1つです。日本ではあまり馴染みはありませんが、本場の台湾や香港では自分の運命を占う際に、紫微斗数と四柱推命の2つの占術を必ず使用すると言っても良いほど、重要かつメジャーな占術です。
紫微斗数の鑑定は、生年月日に加え、生まれた時刻を重要視するため、その人の運命を詳細に鑑定することが可能です。その人の出生情報から宿命や運命を示す紫微斗数の「命盤(めいばん)」を作成し、生まれ持った性格や運勢、相性、過去・現在・未来について解き明かしていきます。命盤の全ての要素を見た場合、そのパターンは約25万通りにもなり、人生・恋愛・仕事・人間関係・金運など様々なテーマを細かく分析し的確な答えを示すことができる占術として、昨今は日本においても注目を浴びている鑑定法の1つです。
紫微斗数の歴史は?
紫微斗数とは、中国に古くから伝わる占術の一つです。唐の時代の有名な仙人であった陳希夷(ちんきい)が創始者と伝えられており、紫微星(北極星)をはじめとする星々の配置を見ます。生年月日、出生時間、出生地から一定の法則で命盤(ホロスコープのようなもの)に並べられた星の位置から、その人の一生を読み取ります。現代では、中国や台湾を中心に人気の占術で、日本の一部の占い師も扱うことができます。
紫微斗数の流派とは?
紫微斗の流派は主に『星曜派(三合派)』『飛星派』『欽天四化派』という3つの大きな流派に分かれています。日本で一番普及しているとされているのが『星曜派(三合派)』で、それぞれの星が持つ意味とその輝きの度合い、配置の関係で吉凶を判断するものです。二つ目の『飛星派』とは「化」と呼ばれる4つの星(化禄、化権、化科、化忌)で吉凶を読み解くものです。最後の『欽天四化派』とは飛星派と同じく四化星を使うのですが、四化星を3つの分類に分けて当てはめるという、さらに複雑な鑑定方法となっています。
紫微斗数と四柱推命の違いは?
四柱推命(しちゅうすいめい)と紫微斗数(しびとすう)は、いずれも中国の占星術や運命学に関連する占いの方法ですが、いくつかの違いがあります。まず、四柱推命は生年月日、出生時間、出生地の情報に基づき、主に干支(十干と十二支)と五行説(木、火、土、金、水)などの要素の組み合わせによって、人の性格、運勢、適職などを分析します。紫微斗数では同じく生年月日、出生時間、出生地の情報を使用しますが、その情報から導いた星々を命盤と呼ばれる盤上に配置し、運勢を読み取ります。
紫微斗数では何が占える?
紫微斗数では、個人の性格傾向や人生全体の流れをはじめ、恋愛・結婚運、金運、仕事運、健康運などを詳細に分析できます。たとえば転職のタイミングを見定めたり、結婚の良い時期を把握したりすることも可能です。人生全体を俯瞰し、より良い方向に進むための指針となるのが紫微斗数です。
紫微斗数の十二宮とは?
紫微斗数では生年月日、出生地、出生時間の情報から命盤を作成しますが、その命盤の中を12区分に分けたものを『十二宮(じゅうにきゅう)』と呼びます。紫微斗数の鑑定ではそれぞれの十二宮の中に何の星が入っているかによって、運命を解読していきます。
紫微斗数の十二宮には
それぞれどのような意味がある?
十二宮には自分自身を表す宮、恋愛や結婚運を表す宮、人間関係を表す宮など、それぞれの宮にテーマや意味を持っているため、悩みに関連する宮に配置されている星や関係性から、より精度の高い答えを導くことができるのです。
命宮(めいきゅう)
命宮は、本人・自分自身を表す宮です。人格や思考・行動傾向等の自覚できる性格。人相や容姿なども象徴します。人生や人格における優劣等、個人が「どういう人物か」を大きく分類する宮。命宮は運命全般や、持って生まれた宿命的先天運を司り、先天的な性格、外見、行動様式、才能、思想などについて読み解くことができます。
兄弟宮(けいていきゅう)
兄弟宮は、対人関係を表す宮です。兄弟姉妹のほか、親友や親身になってくれる他人等、自分と相手との関係性を象徴します。兄弟宮に14主星のいずれも入らない場合は、兄弟姉妹、あるいは親友などが少ないか居ない場合が多くなります。人の悩みの8割は人間関係の問題のため、現代では重要性を増している宮です。
夫妻宮(ふさいきゅう)
夫妻宮は、恋愛や結婚・パートナーを表す宮です。好きになるタイプがどんな人か、恋愛や結婚の良し悪し、結婚後の仕事への向き合い方などを象徴します。恋愛、結婚など異性との運勢や関係を読み解く宮。配偶者の見た目や性格、趣味嗜好、自分がどういった人と結婚したがるか、どんな相手と結ばれやすいのかが投影されています。
子女宮(しじょきゅう)
子女宮は、子供や養育を表す宮です。子供の有無や育てやすさ、出産、指導、師弟関係、後輩、隠れた人格等も象徴します。子供との縁や関係性、子供の見た目や性格、才能、親(自分)との協調性などもわかります。その他、本人のSEX趣向など、性欲旺盛かどうか、子供好きか嫌いなのかといったことも読み解くことができます。
財帛宮(ざいはくきゅう)
財帛宮は、財産や金銭を表す宮です。金銭を得る行動傾向、金運の良し悪し、出費の傾向、結婚後の生活がどうなるか等、その人の財産状況の全てを読み解くことができます。財帛宮は人生の根幹を決める宮の1つで、三合する命宮、財帛宮、官禄宮の状態が良ければ、人生の生活面も安定してきます。
疾厄宮(しつやくきゅう)
疾厄宮は、健康や疾病を表す宮です。生まれつきの体質、健康状況、生涯でどんな健康問題があるか等の疾患傾向を象徴します。また、疾厄宮は父母宮の対角にあたり、「親から貰うもの一式」も表すため、先天的な性質や、更には自営などする場合の拠点の良否も判断することができます。
遷移宮(せんいきゅう)
遷移宮は、外出運を表す宮です。住居の移動、遠隔地への旅行、海外への発展など一歩家から外に出た時の運勢を司っています。生まれ故郷から離れた場所に住む場合の運勢もわかります。また、職人として家の中で働くのか、社会に出て多くの人達と関わりながら発展していくのか等、社会生活や社会人としての運勢も判断します。
奴僕宮(ぬぼくきゅう)
奴僕宮は、部下や使用人、友人、職場の仲間との関係を表す宮です。兄弟宮が、身内など極めて親しい人間関係を示すのに対し、奴僕宮は、友人や社会で関わる人間関係を示します。職場の同僚、部下、自治会・町内会の人たち、学校PTA関係者、サークル活動の人間関係、もっと広い意味では「顧客」などとの関係の良否がわかります。
官禄宮(かんろくきゅう)
官禄宮は、仕事の能力、事業、勤務といった仕事運を表す宮です。全体的な仕事運や昇進運、地位や職業を象徴します。他の宮とも合わせて観ることによって、どんな仕事が向いているのか、どんな働き方をするのか、サラリーマン向きか独立向きかなど、仕事における様々なテーマを読み解くことができる。
田宅宮(でんたくきゅう)
田宅宮は、土地や住居を司り、主に不動産運を示しますが、家という意味合いから家庭運、自宅や自宅周辺の状態、さらには蓄財能力を表す宮です。財帛宮が流動の資産、つまり金銭の出入りを占うことに対して、田宅宮は晩年に向けての蓄財能力を解読することできます。
福徳宮(ふくとくきゅう)
福徳宮は、人生における享楽生活の度合いや精神面を表す宮です。精神的な安定度がどうであるか、趣味嗜好はあるか等、命宮が性格を表すのに対して、福徳宮は無意識の精神状態や深層心理を読み解きます。抱えやすいストレスやその度合、持っているトラウマなど深層心理や精神に起因する事象を判断することができる宮です。
父母宮(ふぼきゅう)
父母宮は、その名の通り、両親との関係性を表す宮です。その他にも目上の人や、上司からの助力の有無、縁の薄厚を観ることもでき、また、疾厄宮の対宮なので、疾病での医者の見立てなどもわかります。さらに公な機関との関わり事象も示し、相続や訴訟問題、公文書の問題なども、この宮で判断することができます。
紫微斗数の命宮に紫微星と別の主星が入った場合の解釈は?
紫微斗数において、命宮はその人の性格や生き方の根本を示す重要な宮です。命宮に入る主星は通常1つですが、場合によっては複数の主星が同宮することがあります。このとき、それぞれの星が持つ性質が影響し合い、性格や運勢に独自の特徴が表れます。
複数の星が組み合わさることで、長所が強化される場合もあれば、反対に相反する性質がぶつかり合い、内面や行動に揺らぎをもたらすこともあります。同宮する主星の組み合わせを理解することは、自分の可能性を引き出し、弱点を補う手がかりとなります。ここでは、紫微星を中心とした主要な組み合わせの特徴を解説します。
紫微星と破軍星が同宮する場合
紫微星と破軍星が命宮に同宮すると、性格や行動において非常に強い独立心と突破力が表れます。破軍星は改革や変化を好む星であり、紫微星のプライドや主導性と結びつくことで、困難を恐れず新しい道を切り開く傾向が強まります。ただし、周囲との協調を欠くと孤立を招きやすく、衝動的な決断や無謀な挑戦に走る危険もあります。適切な助言を受け入れ、計画性をもって行動すれば、革新的な成果を成し遂げる力があります。人の意見を柔軟に取り入れる姿勢が、成功の持続に欠かせない要素となります。
紫微星と天府星が同宮する場合
紫微星と天府星が同宮すると、安定志向と包容力が加わり、穏やかで着実な人生を歩む傾向が強まります。天府星は財や人脈を蓄える星であり、紫微星の統率力と組み合わさることで、周囲をまとめ上げる力や経営的な手腕を発揮しやすくなります。職場では信頼される存在となり、長期的なプロジェクトや人材育成に適性があります。一方で、慎重さが過ぎると機会を逃す場合があるため、時には思い切った決断も必要です。安定基盤の上で新しい挑戦を取り入れることで、地位と信用をさらに高められる配置です。
紫微星と貪狼星が同宮する場合
紫微星と貪狼星が同宮すると、社交性や多才さが際立ち、人との交流や新しい分野への挑戦を好む傾向が強まります。貪狼星は欲求や探求心を象徴し、紫微星の統率力と結びつくことで、人脈を広げながら多方面で活躍できるスタイルになります。芸能・営業・企画など、人前に立つ仕事に強い適性を持ちますが、欲望や好奇心が暴走すると生活や金銭面での波乱を招くこともあります。目標を明確にし、優先順位を定めることで、豊かな人間関係と成果を同時に得られる好配置となります。
紫微星と天相星が同宮する場合
紫微星と天相星が同宮すると、協調性と公正さが際立ち、周囲からの信頼を得やすくなります。天相星は補佐や調整を得意とする星であり、紫微星のリーダーシップと組み合わさることで、管理職やチームのまとめ役として力を発揮します。人間関係では誠実さが評価され、対立を和らげる仲裁役にも向きます。ただし、優柔不断になりやすく、決断の遅れが機会損失につながる場合があります。自分の方針を明確にしつつ柔軟に対応することで、安定した立場と長期的な成果を得られる配置です。
紫微星と七殺星が同宮する場合
紫微星と七殺星が同宮すると、強い行動力と決断力を備え、短期間で成果を上げる力があります。七殺星は挑戦や変革を象徴し、紫微星の指導力と合わさることで、大胆な改革や困難な状況の打開に適性を発揮します。特に逆境や変化の激しい環境で力を発揮しやすい一方、短気や強引さが出ると周囲との摩擦を生みます。計画性と持続力を意識し、信頼できる協力者を得ることが成功の鍵となります。積極的な挑戦姿勢を保ちつつ、バランス感覚を養うことで、大きな飛躍を遂げられる配置です。
紫微斗数の命宮に天機星と別の主星が入った場合の解釈は?
天機星は知性や柔軟性、そして好奇心を象徴する星であり、命宮に入ると「考える人」「動く人」としての性質が強まります。しかし、天機星単独では揺れ動きやすく不安定な面もあり、他の主星との同宮によってその個性や運勢傾向が大きく変わってきます。たとえば理性的になるか感情的になるか、現実的か理想的かといった方向性が、相手の主星によって調整されるのです。本項では、天機星と他の主星が命宮に同宮した場合の組み合わせごとの特徴や注意点を詳しく見ていきます。
天機星と太陰星が同宮する場合
天機星と太陰星が同宮すると、柔軟な発想力と繊細な感受性が融合し、人間関係や環境に合わせて適応できる力が高まります。太陰星は温和で包容力のある星であり、天機星の知恵や調整力と結びつくことで、交渉や人の仲介、企画立案などに適性を発揮します。一方で、感情の揺れや迷いが生じやすく、決断が遅れる傾向があります。また、神経過敏になりやすく、細かなことにこだわって疲弊する場合もあるため、物事を長期的な視点で捉える姿勢が必要です。穏やかな人柄と柔らかい対応力を活かしつつ、時には思い切った行動に出ることで、大きな成果を得られる配置です。
天機星と巨門星が同宮する場合
天機星と巨門星が同宮すると、知的探究心と弁論力が際立ち、情報収集や分析、発言によって影響力を持つ傾向が強まります。巨門星は口舌や説明能力を司る星で、天機星の知恵と組み合わさることで、説得力や交渉力が高まり、教育や相談業務、研究分野に適性を発揮します。ただし、批判的な発言や過度な指摘が人間関係に摩擦を生む場合があり、相手の立場に配慮した表現が重要です。また、思考が深まりすぎて迷いや優柔不断を招くこともあるため、方向性を明確に保つことが成功の鍵です。冷静な分析と適切な発言を両立できれば、多くの信頼を得られる配置です。
天機星と天梁星が同宮する場合
天機星と天梁星が同宮すると、精神性と正義感が高まり、公益性のある活動や困っている人を助ける役割に適性を発揮します。天梁星は奉仕や庇護を象徴する星で、天機星の知恵と計画力を支えに、人を導き、支える存在となります。組織の中ではまとめ役や補佐役として信頼され、医療・福祉・教育などの分野で力を発揮しやすい配置です。一方で、理想を追い求めるあまり現実とのバランスを欠く場合があり、経済面での安定を軽視しがちです。献身的な姿勢と現実的な判断を両立させることが、長期的な成功につながります。人の役に立つ喜びが大きな原動力となる配置です。
紫微斗数の命宮に太陽星と別の主星が入った場合の解釈は?
太陽星は明朗・正義・公明正大といった特性を象徴し、命宮に入ると「自ら光を放つ存在」としての傾向が強く表れます。理想を掲げ、前向きに努力する姿勢は人からの信頼を集めやすい反面、プライドの高さや過剰な責任感により心身のバランスを崩すこともあります。他の主星が加わることで、この太陽星の輝き方は変化し、時には優しさや知性、堅実さといった性質が強調されることも。本項では、太陽星と他の主星が命宮で同宮した際に見られる代表的な組み合わせと、それぞれの意味を詳しく解説します。
太陽星と太陰星が同宮する場合
太陽星と太陰星が同宮すると、性格や行動にバランス感覚が表れ、環境や人に合わせて柔軟に対応できる傾向が強まります。太陽星は外向的で積極性を持ち、太陰星は内面的で包容力があります。この組み合わせでは、両面の性質が補完し合い、社交的でありながらも気配りや思慮深さを兼ね備えた人物像となります。一方で、感情や考えが揺れやすく、優柔不断や行動の遅れを招くこともあります。金銭面では計画的な管理が求められ、衝動的な支出を控えることが重要です。対人関係や仕事においては、多様な立場の人と良好な関係を築きやすく、調整役や仲介役としての活躍が期待できる配置です。
太陽星と巨門星が同宮する場合
太陽星と巨門星が同宮すると、表現力や説得力が際立ち、人に影響を与える力が強まります。巨門星は弁論や説明能力を司り、太陽星の積極性と合わさることで、発言や行動に説得力を持たせられます。この配置は教育・相談・広報など、人前での説明や交渉が求められる仕事に適しています。一方で、率直な物言いや批判的な姿勢が相手との摩擦を生む場合があり、言葉の選び方や伝え方に注意が必要です。金銭面では堅実さと大胆さが交錯しやすく、計画的な管理が不可欠です。知識や経験を活かしつつ、相手に寄り添った発信を心がけることで、多くの信頼を得られる配置です。
太陽星と天梁星が同宮する場合
太陽星と天梁星が同宮すると、責任感と奉仕精神が高まり、組織や人を支える役割に適性を発揮します。天梁星は庇護や援助を象徴し、太陽星の積極性と結びつくことで、困っている人を助けたり、公的な立場で活躍したりする力が強まります。医療・福祉・教育など、社会貢献につながる分野で成果を上げやすい一方、理想を追い求めるあまり現実的な収入面や生活基盤が疎かになる恐れがあります。また、献身的すぎると自己犠牲が過ぎ、心身の負担が増す場合もあります。奉仕と自己管理のバランスを保つことで、長期的に安定した成功を築ける配置です。
紫微斗数の命宮に武曲星と別の主星が入った場合の解釈は?
武曲星は現実的で実務的な性質を持ち、命宮に入ると「行動力」「決断力」「財運」を司る星として、その人の人生に力強さと現実性をもたらします。努力を惜しまない勤勉さや責任感の強さが特徴であり、堅実な人生を好む傾向がありますが、一方で柔軟性に欠ける部分もあるため、他の主星との組み合わせによってバランスが大きく左右されます。組み合わせによっては感情面のフォローが強まることもあれば、逆に波乱の多い運勢になることも。本項では、武曲星が他の主星と命宮で同宮する際の象徴的なパターンについて詳しく解説します。
武曲星と天府星が同宮する場合
武曲星と天府星が同宮すると、堅実な計画性と挑戦心が融合し、現実的な成功を狙いやすい配置です。武曲星は行動力と実行力を象徴し、天府星は安定と蓄財を司ります。この組み合わせでは、財運や物質的基盤を築く力が強まり、特に堅実な投資や計画的な事業運営に適性を発揮します。一方で、新しい挑戦に対する柔軟さが不足すると保守的になりすぎ、成長機会を逃す恐れがあります。長期的な目標を設定し、計画と行動を両立させることで、安定と発展を同時に実現できる配置です。
武曲星と貪狼星が同宮する場合
武曲星と貪狼星が同宮すると、積極性と欲求が強まり、行動力に加えて社交性や楽しみを追求する傾向が現れます。貪狼星は欲望や人間関係の広がりを司り、武曲星の実行力と結びつくことで、華やかな活動や多方面での挑戦に向きます。ただし、欲望が過剰になると浪費や衝動的な行動を招く恐れがあります。特に若年期は試行錯誤や波乱を経験しやすく、中年期以降に安定と飛躍を得やすい傾向があります。節度を持ちつつ社交力を活かすことで、大きな成果を得られる配置です。
武曲星と天相星が同宮する場合
武曲星と天相星が同宮すると、責任感と調整力が増し、対人関係において橋渡し役や仲裁役として活躍できます。天相星は人をまとめ、調和を保つ力を持ち、武曲星の実行力と結びつくことで、組織内での信頼が厚くなります。一方で、相手を優先しすぎると自己犠牲的になり、エネルギーを消耗しやすい傾向があります。職業面ではサービス業や交渉を伴う仕事に向きますが、自己主張と協調のバランスを保つことが成功の鍵です。早期からの人脈構築が後の発展につながります。
武曲星と七殺星が同宮する場合
武曲星と七殺星が同宮すると、決断力と突破力が際立ち、大きな変化や挑戦に立ち向かう強さを持ちます。七殺星は変革や急進を象徴し、武曲星の行動力と合わさることで、困難を打破する力が増します。ただし、独断や無謀な行動に走ると、対人関係や金銭面での波乱を招く恐れがあります。安定志向の環境よりも、変化や競争のある分野に向きますが、冷静な判断力を養うことが重要です。波乱を経験しても、それを糧に飛躍できる配置です。
武曲星と破軍星が同宮する場合
武曲星と破軍星が同宮すると、強い行動力と変革志向が結びつき、人生に大きな転機や方向転換が訪れやすい配置です。破軍星は破壊と再生を象徴し、武曲星の実行力と合わさることで、古い枠組みを壊して新しい道を切り開く力が増します。ただし、衝動的な決断や無謀な挑戦は、大きな損失や混乱を招く恐れがあります。特に若年期や中年期は波乱を経験しやすく、後年に安定と成果を得る傾向があります。計画性を持ち、周囲の助言を取り入れることが成功の鍵です。
紫微斗数における主星とは?
「主星」とは、生年月日に対応する天体のことを指し、12の「紫微星」という天体のうち、それぞれの人にとって最も影響力がある星が「主星」となります。主星はその人の運命や性格傾向、才能などを表しており、紫微斗数占いにおいて非常に重要な役割を担っています。
主星の使い方としては、自分自身の主星や他人の主星を知ることで、その人の特性や傾向を理解することができます。また、主星が強い場合や弱い場合、相性の良い主星の組み合わせや悪い主星の組み合わせなども存在するため、人間関係や結婚、仕事などの判断材料として活用されることもあります。
紫微星(しびせい)
紫微星は、冒険心が強く目的をしっかりと定め、高いバイタリティと卓越した頭脳で目標達成に向かいます。自尊心が高く、地位や名声を求める野心家ですが、一度傷つくと立ち直るまで時間がかかります。周りの意見をまとめるのが上手く、経営者やリーダーなどで本領を発揮します。プライドが高く繊細な面もありますが、共存共栄を望む平和主義者でもあります。
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天機星(てんきせい)
天機星は、知識欲旺盛な求道者を象徴する星で、知恵と機転に優れ、参謀役として周囲をサポートすることが得意です。しかし、神経質で心配性で、完璧主義な面がありストレスを溜めやすく、金銭感覚も優れますが、うるさいと思われることもあるようです。裏の顔を持ち、責任感はあるが陰で支える裏方役を好みます。名目上はトップではなく、実質的には自分が舵を握ることも多いです。
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太陽星(たいようせい)
紫微斗数の中でも特別な存在である太陽星は、男性的な要素を象徴する星であり、国王のように度量が大きく、貫禄を感じさせる存在です。また、親しみやすく頼もしいキャラクターで、カリスマ性のあるリーダーとしての側面と、いじられキャラとしての可愛らしさがあると言われています。
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武曲星(ぶごくせい)
武曲星は、気は優しくて力持ちの頑張り屋であり、チームワークを大切にし、個人よりも集団で力を発揮するタイプです。真面目で現場でも重宝され、保守的で成長に時間がかかる傾向にありますが、リスクの少ない成長株。しかし、意志が強すぎると失敗を招くこともあるため、柔軟さを持つことが大切です。
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天同星(てんどうせい)
天同星は平和主義者であり、自分のペースを崩しません。感情よりも頭で恋愛するタイプで、共通の話題を通じて親密になろうとします。また、義理堅く謙虚な人柄で、友情にも謙虚でピュアなものを持っています。しかし、ときに頑固な一面もあり、クヨクヨして頼りがいのない印象を与えることもあります。
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廉貞星(れんていせい)
廉貞星は、常に高い目標を持っており、一見手段を選ばない合理主義者に見えますが、実は義理堅く、面倒見のよい人物です。内面はナイーブで傷つきやすく、言葉にも敏感ですが、信頼関係を築けば心強い味方になってくれるでしょう。清潔感があり、際どいパフォーマンスでも下品になりません。ノリは成り行きまかせで、ペースを保つのが彼らの特徴です。
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天府星(てんぷせい)
天府星はプライドが高くワガママで自己本位なところもありますが、母性本能が強く世話好きで心優しい人物です。勘が鋭く記憶力に優れ、繊細な考え方を持ち、容量がよいです。オリジナリティを出すことが苦手で、保守的な傾向があるでしょう。八方美人気質で、誰にでもよく思われたいと思っています。恋愛関係は、相手のことを大切に思いすぎて束縛してしまうことがあります。
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太陰星(たいいんせい)
太陰星は、紫微斗数に存在する星の中で最も光り輝く存在で、活力に満ち溢れた星です。貫禄があり、その温かいオーラに引き寄せられ、自然と人が集まってきます。一方、度が過ぎるとお調子者として周囲に反感を買うこともあるため、気を付ける必要があります。感情表現がストレートで勢いよく喋るため、他人の地雷を踏んでしまうことも。
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貪狼星(どんろうせい)
貪狼星は欲望に忠実です。ルールや常識に縛られることを嫌い、感じるままに生きるでしょう。感情を素直に表に出すのが苦手ですが、ストレスに強く、高い集中力と忍耐力が持ち味です。ただ、幼少期から押し殺して来た「子供」の部分が残っており、その姿は無邪気さと愛くるしさに満ちあふれています。実力主義者で年功序列を嫌います。
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巨門星(こもんせい)
巨門星とは、言葉の力が人生の鍵を握っており、おしゃべりと無口とで両極端に分かれます。人見知りの傾向があり、打ち解けるまでに時間がかかりますが、仲が深まると人が変わったようにおしゃべりになるでしょう。人を見抜く力があり、肩書だけの人間や名ばかりの優等生には近寄りません。集中力が長く続かず、本当に興味がある分野にしか全力を出しません。
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天相星(てんそうせい)
天相星は、奉仕精神に溢れる星です。自分の利益よりも、人のために何かをすることに生きがいを感じるタイプです。感覚派人間で、音楽や芸術の分野で活躍する人が多いです。人付き合いが非常に得意ですが、優柔不断で気分屋のために飽きるのも早く、極端な人間関係を築きがちです。しかし、心から尊敬できる人や愛する人には徹底的に尽くします。自分の全てをかけて奉公できる相手を探すことが、幸せな人生を歩む鍵となります。
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天梁星(てんりょうせい)
天梁星は、頑固屋でプライドが高く、職人肌で完璧主義者です。一見気難しく近寄り難い雰囲気を纏っていますが、礼儀正しく誠実です。人の好き嫌いが激しいですが人情派なので懐に入ってしまえばなんでも許してしまいます。手先は器用ですが口下手で感情表現が苦手。また、迷信に流されやすいため宗教にはまり込みやすい傾向にあります。
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七殺星(しちさつせい)
七殺星は、勇猛で独立心が強く、自分の信念を貫こうとするエゴイスティックな面を持っています。感情表現がハッキリしており、ドラマチックな行動が好きな傾向があり、競争意識が強いです。礼儀正しく、人の無礼な態度を許さないため、機嫌を損ねた際にはすぐさま謝罪と改善策を示しましょう。外出を好み、旅行や買い物など頻繁に出かけます。
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破軍星(はぐんせい)
破軍星とは、破壊と再生を象徴する星であり、革命家の星とも呼ばれています。常識や因習を壊し、新しい考え方を導入するカリスマ的存在です。自由奔放で個性的、自分自身に素直に生きるタイプです。即断即決で行動するため集中力があるように見えますが、飽きっぽくすぐ別のものに興味が移ってしまいます。また、口が軽くデリケートな相談には向かない性格です。
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主星の名称 |
陰陽五行 |
キーワード |
紫微星 (しびせい) |
陰/土 |
威厳・品格・自尊心・礼節・プライド・誠実・知性・名誉・地位・成功・管理能力・若い経営者 |
天機星 (てんきせい) |
陰/木 |
知恵・学問・精神・理想・変動・情報・認識・移動・参謀役・聡明・企画力・知的探求心・計画性 |
太陽星 (たいようせい) |
陽/火 |
勇気・明朗・陽気・活発・慈悲・博愛・出世・発展・男性的・浪費・責任感・恋愛・結婚・出産 |
武曲星 (ぶごくせい) |
陰/金 |
勇敢・快活・実業・指揮・決断・忍耐・真面目・努力家・勤勉・素直・実務能力・金銭感覚・短気 |
天同星 (てんどうせい) |
陽/水 |
文章・恋愛・平和・慈悲・協調・融和・楽天的・社交的・温厚・無邪気・八方美人・中立・中庸 |
廉貞星 (れんていせい) |
陰/火 |
現実・制裁・公平・裁判・利益・狡猾・異性・情事・恋愛・正義感・ギャンブル・損得勘定 |
天府星 (てんぷせい) |
陽/土 |
寛容・聡明・温厚・伝統・安定・禄庫・女性的・母性・家庭・広い心・慈悲・優雅・苦労が少ない |
太陰星 (たいいんせい) |
陰/水 |
清潔・感性・美意識・芸術・優しい・純粋・家庭愛・慎み・謙虚・不動産・母性的・神秘的 |
貪狼星 (どんろうせい) |
陽/木 |
欲望・社交・歓楽・自由・美意識・恋愛力・嫉妬・教養・芸術・芸能・合理的・楽天的・きまぐれ |
巨門星 (こもんせい) |
陰/水 |
研究・分析・弁論・言葉・飲食・思想・収集癖・哲学的・細かさ・干渉・舌禍・思索家 |
天相星 (てんそうせい) |
陽/水 |
慈悲・参謀・寛容・奉仕・犠牲愛・博愛・協調性・穏和・真面目・正直・礼儀・品行方正・勤勉 |
天梁星 (てんりょうせい) |
陽/土 |
親分肌・職人・指導・実務・医療・経験・学術・淡白・長寿・プライド・強情・頑固・古い |
七殺星 (しちさつせい) |
陽/金 |
豪快・武勇・語学・勇敢・独立・自由・出世・気まぐれ・不屈の精神・潔い・個性的・強い意志 |
破軍星 (はぐんせい) |
陰/水 |
投資・破壊・創造・決断・短気・変動・改革・再生・勇気・直感・型破り・破天荒・孤独・離散 |
▼主星それぞれの詳しい内容を見る▼
紫微斗数の主星を調べるには
紫微斗数で占うにあたって特に重要となる「主星」の導き出し方をご説明します。
主星とは命宮に入る14種類の星のことで、何が入るかでその人の人柄を占うことができます。鑑定結果によっては命宮の主星が入らないケースもあり、その場合は遷移宮(対宮)にある主星から結果を導き出します。
【紫微斗数の命盤の作成方法】
(1)鑑定対象の出生年月日、出生時刻。出生場所、性別を確認する
生年月日は旧暦に変換する必要があります。
例/1985年6月5日15時50分生まれ
⇒旧暦:4月17日16時09分生まれ
⇒年干:乙 年支:丑 時支:申
(2)命宮・身宮の位置を定める
例:旧暦で4月×申時生まれの場合
⇒命宮:酉 身宮:丑
(3)十二宮の位置を決める
命宮を起点に反時計回りに以下の残りの十一宮を順番に配置する。
≪十二宮の配置順≫
命宮→兄弟宮→夫妻宮→子女宮→財帛宮→疾厄宮→遷移宮→奴僕宮→官禄宮→田宅宮→福徳宮→父母宮
(4)五行局を定める
年干と命宮の地支の組み合わせから五行局を求める
例:年干が「乙」×命宮の地支が「酉」の場合
⇒水二局
(5)紫微星を定める
求めた五行局と生まれた日(旧暦)の組み合わせから紫微星が座す「地支の宮」を定める
例:水二局×旧暦17日生まれの場合
⇒紫微星は「酉」
(6)紫微星から主星14星を求める
紫微星が座す「地支」によって、他の主星の配置が決定する
例/紫微星が酉の場合、以下のように配置する
紫微星⇒酉
天機星⇒申
太陽星⇒午
武曲星⇒巳
天同星⇒辰
廉貞星⇒丑
天府星⇒未
太陰星⇒申
貪狼星⇒酉
巨門星⇒戌
天相星⇒亥
天梁星⇒子
七殺星⇒丑
破軍星⇒巳
紫微斗数の命盤上に「主星がない宮」があるときの読み方は?
紫微斗数の命盤では、十二宮のうち一部の宮に「主星」が配置されないことがあります。このような宮は「空宮」とも呼ばれ、星の働きが表面的には見えにくい状態です。
しかし、「主星がない=意味がない」わけではなく、補助星や四化星の影響、対宮(真向かいの宮)や三方四正(命宮・遷移宮・財帛宮・官禄宮)の星曜との関係から、間接的に読み解く必要があります。とくに、対宮に強い主星があれば、その影響が空宮に反映されるとされ、間接的なエネルギーの流れが命盤全体に及ぶのです。
このような読み方は、命盤を一面的にではなく、多角的にとらえる紫微斗数らしい奥深さの表れともいえるでしょう。
紫微斗数の身宮とは?
紫微斗数の身宮とは、13番目の宮とも言われており、人生の後半のテーマを占う際に使用される宮と言われています。
身宮は40歳以降の運命を司る宮で、生まれ月と時間から導きます。身宮には「命宮」「夫妻宮」「官禄宮」「財帛宮」「遷移宮」のみが入り、その人の人生が向かう先について占うことができます。
命宮に身宮が入る場合
身宮が命宮に入る方は、生涯を通じて運気の流れが穏やかで、裏表のない安定した人生を送る傾向にあります。その一方で、大きな変化を望むことは難しく、宿命に従えば平穏な人生となります。
夫妻宮に身宮が入る場合
身宮が夫婦宮に入る場合、人生の後半に大きな異性関係の変化が訪れます。例えば結婚など、配偶者の見極めや、パートナーと共に歩む方法を試行錯誤することとなります。
官禄宮に身宮が入る場合
身宮が官禄宮に入る場合、人生の後半では仕事が最優先事項となります。人間関係や天職に辿り着くまで苦難がありますが、適切な職に就くことができれば成功を収めます。
財帛宮に身宮が入る場合
財帛宮に身宮が入る場合、人生の後半は金銭関係に焦点が当たります。結婚や人間関係よりもお金が最優先であり、無駄使いで運気が下がります。人生の分岐点で資金が必要になるため、下準備が必要です。
遷移宮に身宮が入る場合
遷移宮に身宮が入ると、外出や移動先での出会いに恵まれた人生後半になるでしょう。人脈を活用することが運気をアップさせる鍵となります。旅先での失敗が運気を下げるため、人とのご縁は大切にしましょう。
紫微斗数における副星とは?
紫微斗数では主星の他に、副星と言われる100以上ある星々を見ることで詳細な運勢を占うことが可能です。主星と同様に、これらの副星が十二宮のどの宮に配置されるかによって、運勢や吉凶、才能などを細かく読み解くことができます。どの副星を使用するのかは流派や占い師によっても異なりますが、一般的には特に運勢に大きな影響を与えるといわれている24個の星が使用されています。
紫微斗数の甲級副星と乙級副星の違いとは?
紫微斗数占いでは、主星のほかに「副星」と呼ばれる星があります。この副星は「甲級副星」と「乙級副星」の2つに分かれていて、それぞれ役割が少し違います。甲級副星はとても大事な星で、全体の運勢や人生の流れに強く影響します。たとえば、左輔や右弼、文昌、文曲といった星があり、「助けてもらえる運」や「知恵の働き」を示してくれます。一方、乙級副星は甲級に比べると少し控えめですが、運勢の細かい部分やちょっとした出来事を読むときに頼りになります。紅鸞や天喜などは「恋愛の縁」や「嬉しい出来事」を教えてくれる星です。副星を見ることで、命盤の読み解きがさらに具体的になります。
副星の名称 |
陰陽五行 |
吉凶 |
星級 |
キーワード |
文昌星 (もんじょうせい) |
陰/金 |
吉 |
甲級 |
動的芸術・文章・学問・文芸・文化・芸能・創意・創作・作家・優しさ |
文曲星 (もんごくせい) |
陰/水 |
吉 |
甲級 |
静的芸術・恋愛・優雅・学問・文芸・文化・芸能・書籍・芸能・演劇 |
左輔星 (さほせい) |
陽/土 |
大吉 |
甲級 |
人望厚い・風流・平穏・平和・協力・計画・援助・真面目な交際・穏やか |
右弼星 (うひつせい) |
陰/水 |
大吉 |
甲級 |
責任感・頭脳明晰・作家・文筆・異性・援助・補佐・享楽的な交際・美意識 |
天魁星 (てんかいせい) |
陽/火 |
大吉 |
甲級 |
昼貴人・聡明・秀麗・清廉・援助・協力・地位・博識・出世・名誉・名声 |
天鉞星 (てんえつせい) |
陰/火 |
大吉 |
甲級 |
夜貴人・妖艶・魅力・援助・協力・補佐・地位・正直・従順・慈悲・恋愛 |
禄存星 (ろくぜんせい) |
陰/土 |
大吉 |
甲級 |
財産・官禄・円満・物質・倉庫・節約・金持ち・土地持ち・豊満な人物 |
擎羊星 (けいようせい) |
陽/金 |
大凶 |
甲級 |
喧嘩・事故・怪我・散財・乱暴・強情・反骨精神・格闘・治療 |
陀羅星 (だらせい) |
陰/金 |
大凶 |
甲級 |
争い・堕落・残忍・孤独・短気・決断・事故・病気・骨折・困難 |
火星 (かせい) |
陽/火 |
凶 |
甲級 |
外的闘争・活力・心臓・行動力・情熱・外部に発散する感情 |
鈴星 (れいせい) |
陰/火 |
凶 |
甲級 |
内的闘争・孤独・怒り・不満の矛先・煩悩・内にこもった感情 |
天馬星 (てんませい) |
陽/火 |
吉 |
乙級 |
移動・旅行・引っ越し・異動・出張・躍動・多忙・乗り物・運転 |
紅鸞星 (こうらんせい) |
陰/水 |
吉 |
乙級 |
美貌・恋愛・性愛・美しさ・おしゃれ・異性との出会い・派手 |
天喜星 (てんきせい) |
陽/水 |
吉 |
乙級 |
品格・清楚・婚姻・慶賀・恋愛・温厚・正直さ・聡明・真面目 |
竜池星 (りゅうちせい) |
陰/水 |
吉 |
乙級 |
風流・優雅・聡明・端麗・才能・水・出世・名声・健康 |
鳳閣星 (ほうかくせい) |
陽/土 |
吉 |
乙級 |
古典的・試験・才能・名誉・温和・美貌・笑顔・人間関係良好 |
地劫星 (ちごうせい) |
陽/火 |
大凶 |
乙級 |
虚言・孤独・災厄・紛争・不誠実・無報酬・無気力・哲学・宗教 |
天空星 (てんくうせい) |
陰/火 |
大凶 |
乙級 |
精神・空虚・苦労・失墜・懊悩・虚しさ・哲学的・心理学・消極的 |
天刑星 (てんけいせい) |
陽/火 |
吉凶混合 |
乙級 |
孤独・医療・法律・裁判・学者・争い・強情・苦労性 |
天姚星 (てんようせい) |
陰/水 |
吉凶混合 |
乙級 |
エロス・早熟・妖艶・風流・異性との出会い・社交的・好色・酒色 |
化禄星 (てんようせい) |
− |
吉 |
甲級 |
財禄・福徳・出世・社交的・勤勉・寛大・ユーモア・芸術的センス |
化権星 (かけんせい) |
− |
吉 |
甲級 |
権勢・権力・指導力・威厳・良識・慎重・実業家・文才・引き立てや援助 |
化科星 (かかせい) |
− |
吉 |
甲級 |
才能・名声・文学・学術・学芸に秀でる・試験に強い・聡明・外交の才能 |
化忌星 (かきせい) |
− |
大凶 |
甲級 |
困難・災難・挫折・トラブル・嫉妬・失敗・失恋・破産 |
紫微斗数の副星の六吉星・七吉星とは?
六吉星とは、文曲星・右弼星・左輔星・天魁星・天鉞星・天喜星を指し、吉をもたらすとされる星々です。これらは命宮(人の本質や性格を示す場所)に入ると吉運を引き寄せるとされており、人生の安定や発展に寄与します。特に文昌星が命宮にある場合は学問や知性に恵まれるとされ、良い影響があります。
七吉星とは、六吉星に「禄存星(ろくぞんせい)」を加えたものです。禄存星は財や人間関係に関する吉運を示す星で、これを含むことでさらに運勢が強まるとされます。なお、どの宮に入るかによって意味は変わるため、詳細は個別に判断されます。
紫微斗数の副星の六凶星とは?
六凶星とは、擎羊星(けいようせい)、陀羅星(だらせい)、火星、鈴星、天空星、地劫星の六つの星の総称です。これらの星は天干と地支の力を弱めたり、人生に波乱・波風をもたらすとされることから「凶星」とされます。ただし、これらの星が即「悪い」とは限らず、「五行の力関係をうまく発揮しにくい場面で力を発揮しにくい星」として扱われています。
そのため、状況や他の星との組み合わせによっては、必ずしも凶と判断されるわけではありません。むしろ、個性や特徴を際立たせる力を持つ星として、慎重に見るべき存在です。
紫微斗数の副星の文昌星と文曲星の違いは?
文昌星と文曲星はともに「名誉」や「立場」を意味する星ですが、その性質や影響の出方に違いがあります。
文昌星は正当な立場での名誉を示す星で、まっとうな職業や社会的な評価につながりやすい傾向があります。性質としては比較的おだやかで、理性的かつ安定した傾向が強いのが特徴です。文昌星が命宮にある人は、誠実さや知性を活かして社会的信頼を得るタイプといえます。
一方、文曲星は芸術・美術・芸能・歌舞音曲など、感性や表現力を駆使する分野で活躍する資質を示す星です。文曲星を命宮に持つ人は、感情が浮き沈みしやすく、繊細な感受性を持つ傾向があります。また、文曲星と文昌星が重なると、交友関係の中で良い影響を受けることもありますが、逆に悪い影響を受けやすい場合もあるため注意が必要です。
紫微斗数の副星の擎羊星と陀羅星の違いは?
擎羊星と陀羅星はいずれも、命宮や夫妻宮などに入るとその人の性格や人生にある種の「激しさ」や「波乱」をもたらすとされる星ですが、性質や表れ方に違いがあります。
擎羊星(けいようせい)は、明るく外向的な「陽剣」の星で、物事を切り開く原動力を持ちます。強い意志と行動力が特徴で、勝つことを好み、外の世界で活躍したいタイプ。激しい一面はありますが、まだ「からっとした」性質で、前向きな気質があります。社交性がありつつも、強引さや短気さもあらわれやすい傾向です。
一方、陀羅星(だらせい)は、内向的でやや陰を持つ「陰剣」の星。感情の起伏が強く、暗く思いつめる傾向があり、慎重で執着心も強いタイプです。外には出にくい性質ですが、内面で激しさを抱えており、執念深さや思い込みの強さとして表れることがあります。恋愛面では情が深く、感情的になることも。
両者とも「激しい」星ではありますが、擎羊星は外に向かって衝動的・能動的に表れ、陀羅星は内面で静かに、しかし強く執着する傾向にあります。そのため、どちらか一方が命宮にある人は、衝突しやすく、関係においては忍耐が求められるといわれます。
紫微斗数の副星の火星と飢狼星の関係性とは?
火星と飢狼星が同宮する(同じ宮に入る)場合、その人の人生は非常に積極的・野心的になる傾向があります。内向きに見られがちでも、実は内面には激しい情熱やエネルギーを持っており、現状を打破しようとする強い意志を備えています。
この組み合わせは「人生を果敢に打開しようとする力」を象徴するとされ、大限や運勢の条件が良いときには、大きな成功を突然つかむ人も見られます。こうした傾向は「火貪格(かとんかく)」「鈴貪格(れいとんかく)」と呼ばれる格局を成すことがあり、極端な浮沈や激しい人生展開をともなうケースも多いとされます。
つまり、火星と飢狼星の同宮は、大胆さ・自己突破力・情熱を備えた強力な個性を生み出す可能性がある特別な配置です。
紫微斗数の主星と副星の違いとは?
紫微斗数では、主星と呼ばれる14個の星を主役として運勢の大まかな方向性や性格などを占い、副星から細かい運気や時期の吉凶などについてを見ていきます。実は副星は100以上あると言われているのですが、運勢への影響の度合いがそれぞれ異なっており、一般的に副星で占う際はその中でも影響の強い24個が使用されます。(影響の度合いのランクは、甲級星・乙級星・丙級星・丁級星・戊級星といった分類がされています)
紫微斗数の三方四正とは?
三方四正とは、解決したいテーマが置かれている宮(本宮)から、左右にそれぞれ4つ目に数えられる宮との関係である「三宮」と、本宮から対面にある対官との関係を総称したものです。(また、四正にあたる宮は鑑定者によって、対宮に追加して本宮の左右を含む場合もあります。)例えば本宮を命宮とする場合、十二宮の中で人生運を占うために重要な「命宮」「遷移宮」「財帛宮」「官禄宮」という4つの宮が三方四正となります。
紫微斗数における来因宮とは?
十二宮以外に、紫微斗数には来因宮という宮があります。来因宮は、十二宮の中のどこかに入り、人生のテーマや課題を表す宮です。来因宮を大切にすることで、人生の満足度や運も上がり、最終的には生まれてきた理由に繋がる、重要な宮。来因宮がどの宮と同宮しているかによって、その人の人生にとって大切なものを解読することができます。
紫微斗数の四化星(化禄星・化権星・化科星・化忌星)とは?
紫微斗数における「四化星(しかせい)」とは、命盤内の特定の星が年や大限ごとに担う象徴的な作用のことを指します。具体的には、化禄(かろく)星・化権(かけん)星・化科(かか)星・化忌(かき)星の4つがあり、それぞれ吉凶やエネルギーの方向性を持ちます。
この四化は、「命盤がどのように動くか」「どこに力が集中するか」「どのような課題が表れるか」といった動的な面を読み解くために非常に重要な鍵となります。主に年干(流年)や大限、命宮などに作用することで、個人の運勢の変化や人生の節目を明らかにします。
化禄(かろく)星
「福」をもたらす星で、金運や人間関係に恵まれやすくなる象意を持ちます。引き寄せの力があり、活性化された宮位には発展や利益の兆しが表れます。仕事や対人関係での好機をつかむサインともなります。
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化権(かけん)星
「力」や「主導性」の象意を持つ星です。物事をコントロールする力が強まり、責任ある立場やリーダーシップが発揮されやすくなります。ただし、過剰になると支配的になる傾向もあるため注意が必要です。
▶▶▶化権星の詳しい説明はこちら
化科(かか)星
「名誉」や「信用」を示す星で、学術・芸術・資格など知的な分野での成功を示す場合が多く、名声や評判を高める作用があります。身を守る星とも言われ、トラブル回避の暗示を含むこともあります。
▶▶▶化科星の詳しい説明はこちら
化忌(かき)星
「困難」や「課題」の象意を持つ凶星で、その宮位に問題や停滞をもたらす可能性があります。プレッシャーや執着、葛藤なども含みますが、本人の成長につながる試練として働くこともあります。
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紫微斗数における「大限」と「流年」の違いは?
紫微斗数において、「大限(たいげん)」と「流年(りゅうねん)」は、どちらも運勢の変化を読み解くための重要な時間軸です。ただし、示すスパンや影響の質が異なります。
大限とは、約10年間の運気の流れを表し、その期間における人生のテーマや傾向、環境の変化など「長期的な課題」や「基盤となる運勢」を示します。たとえば、「この10年間は仕事に注力すべき時期」「人間関係の変化が人生に大きく影響する」といった、人生の大きな節目や方向性を読み取る際に活用されます。
一方、流年は1年ごとの運勢を示し、大限で定まったテーマの中で「今年どんな出来事が起こるか」「どのように物事が動くか」をより具体的・現実的に示すものです。恋愛、転職、転居、健康、金運など、短期的な運の流れを知りたいときに参考になります。
大限は「運勢の土台」、流年は「その年の動き」を表すため、両者を組み合わせて読むことで、運命の流れとその中での具体的な動きを同時に把握することが可能です。命盤を立体的に理解するうえでも、この時間軸の違いを押さえることは非常に重要です。