昔から占術に使われるもので、十干十二支（じっかんじゅうにし）というものがあります。
その中の十二支の部分を現在では干支（えと）と呼びならわすことが多いでしょう。
十二支とは、子（ね・ねずみ）、丑（うし）、寅（とら）、卯（う・うさぎ）、辰（たつ・りゅう）、巳（み・へび）、午（うま）、未（ひつじ）、申（さる）、酉（とり）、戌（いぬ）、亥（い・いのしし）をさしています。
そして６番目にくる干支が巳＝へびを表わしています。
その中でも2025年にくる巳年は乙巳（きのと・み）年となります。
目次
干支の由来と歴史
昔から干支とは子年や丑年、といった動物で表わすもの、といった考えがありますが、実際には干支は十干十二支というものを指します。
その十干十二支のうちの十干というのは、甲（こう：きのえ）、乙（おつ：きのと）、丙（へい：ひのえ）、丁（てい：ひのと）、戊（ぼ：つちのえ）、己（き：つちのと）、庚（こう：かのえ）、辛（しん：かのと）、壬（じん：みずのえ）、癸（き：みずのと）を指しています。
そして、十干というは昔の1～10の数字を数えるのに使われていたのです。
十二支の方は、年の数え方だけではなく、時刻や方角なども指していました。
その十干と十二支を足したものがすなわち干支であり、その組み合わせは60通りになります。
ですから「還暦」＝暦が還ってくる、ということで、60歳になると生まれた年の十干十二支が戻ってくることからお祝いをするということなのです。
蛇が干支に選ばれた理由とは？
十二支の動物が選ばれた理由は諸説あります。
その中でも日本において有名な説は「遙か昔に神様が、1月1日に誰が一番最初に自分のところへやってくるのか？というレースをさせ、その時にやってきた動物たちの順番が、十二支になった」というものです。
その中の6番目に来たのが巳＝蛇です。
蛇という生き物に対しては、あまり良いイメージがないかもしれません。
しかし、蛇には「海に千年、山に千年棲みついた蛇は龍になる」という言い伝えがあるのです。
ですから辰年（龍）の次、龍になる前の蛇が来た、とも考えられるでしょう。
干支の本場の中国では、龍の原型で元になったのは蛇、という説があるため、今でも蛇のことを「小竜」と呼ぶこともあるのです。
巳年にはこれまでどんなことが起こってきた？
近年の巳年は、2013年、2001年、1989年です。
この年に起こったことを見ていきますと、
2013年……アベノミクスが始動し、2020年に東京五輪が開催されることが決定して、伊豆大島の土石流災害など自然災害が相次ぎました。
2001年……西暦2000年代が幕開けして、米国で同時多発テロがあり、野依良治教授がノーベル化学賞を受賞されました。
1989年……新元号「平成」が制定され、消費税がスタートし、ベルリンの壁が崩壊して、歌手の美空ひばりさんが亡くなりました。
次の巳年2025年には、大阪万博の開催が予定されています。
巳年は良くも悪くも、物事や時代が一つのピークを迎えて終わり告げ、新たなスタートを切る年だといえるでしょう。
巳年生まれはどんな性格？
巳年生まれの人は、寡黙で自分の判断に従って行動する傾向があります。
そして執着心が強いという特徴もあり、自分がこうだ、と決めたことは決して諦めることがありません。
自分の望むような結果がでるまで、粘り強くやりとげるところがあるでしょう。
また、巳年生まれは知恵があるといわれており、知的で賢明でコミュニケーションが得意ですが、冷静沈着な性格から、何でも全て開けっぴろげになるのではなく、発言には常に注意を払っています。
巳年生まれの人はかなり現実的な性格をしていますが、その実高い理想を持っており、最高のものを所有するのを好みます。
しかし、買い物には我慢ができない、忍耐力がないという特徴もあるでしょう。
実は東洋の伝統的な占術でも干支が使われているんです
東洋の伝統的な占術としてあげられるのは、四柱推命（しちゅうすいめい）や紫微斗数（しびとすう）があります。
これらの占術には、干支が使われているという共通項があります。
四柱推命も紫微斗数も、干支＝十干十二支を使用して、その人の性格や運命などを導き出しているのです。
十干十二支を使った表などに、その占いたい人の生年月日となどを独自の方法で当てはめていって、答えを導くのが東洋式占術の特徴といえるでしょう。
紫微斗数とはどんな占術？どんなことが分かる？
紫微斗数とは、中国を発祥とした占術で、占いたい人の生年月日と生まれた時間、出生地の5柱を、十干十二支を当てはめた「命盤（めいばん）」に落とし込み、そこからその人の性格や運命、将来までも導き出すという占術です。
その詳細なデータを用いることから、生まれた時間が数分違うだけでも、全く違う運命を導くこととなります。
また、それら詳細な内容から、その人の性格だけでなく、運命やあらゆる悩みに対する答えやアドバイスなども導くことができるのです。
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